日記

2024-11-24 07:46:00

谷川俊太郎

亡くなられました

 

師匠を世に知らしめした作品は俊太郎さんの詩で

一昨年の上野の森美術館での大作はまだ記憶に新しく

 

私も学生時代に何気に本屋さんで手に取った詩があまりに可愛くて、購入。俊太郎さんの詩集でした。

おならを唄った詩で。詩文書作品にしようと思ったのですが、社中展に出すには如何なものかと、却下されてしまった思い出があります

俊太郎さんの私生活や生きてこられた道をすこしばかり知って。そのギャップに驚いたことを覚えています。

天性の感覚があるからこそあの平明でいて人の心を掴んで離さないものがあるのだけれど

その上に歩まれてきた道にあった様々な心の葛藤と、経験は深みを増して人の心にスッと入り込んでいく魔法のことばになっていったのだと思う

 

谷川さんの詩は、書に一番書かれている詩ではないかと思う

静かな書のそして深い思いをただ1本の線に託す一瞬の集中のその世界を、谷川さんの詩は飄々とそしてやさしくそして懐深く受け止めてくれているような気がする

作品に、日々の研鑽の題材に、谷川さんの詩は気がつけばいつもそばにいてくれていて、居ることも自覚できないようなまるで空気のような

そんな詩に共にあったことを亡くした今心からありがたく。そしていつまでも書き続けていたいと、心からそう思う